行政書士を目指す方にとって「開業1年目の売上」は一番気になるテーマではないでしょうか。ネット上では「稼げない」「軌道に乗れば年収○○万円」など様々な声がありますが、実際のところどうなのかは人それぞれ。この記事では、私が行政書士として開業して3ヶ月目までの実体験を、数字も含めて正直にお伝えします。これから開業を志す方の参考になれば幸いです。
開業3ヶ月目までの売上
私は令和7年6月に行政書士登録をして開業しました。最初の3ヶ月の売上は次のとおりです。
- 6月:0円
- 7月:0円
- 8月:9万円(農地転用2件)
やはり現実は甘くはありませんね。「ゼロが続いたあとに、ようやく8月に2件の案件に携わった」という流れです。最初の受任は同業の行政書士との協業でした。どのような形であっても、最初の仕事を経験できたことは非常に大きな一歩になりました。
売上が上がるまでに必要だった備え
売上が出ない期間に耐えるための備えは、とても大切です。
- 開業資金:登録費用、備品、実務講座などで約70万円
- 生活費の蓄え:半年〜1年分では不安。最低1年、できれば1年半は準備したい
- サラリーマンからの独立特有の負担:退職翌年度は健康保険料や住民税で年100万円程度かかることもある
- 家計の支え:妻の給与収入、さらに保有する上場投資信託の配当金が家計の支えになっている
収入が安定するまでの期間を見越して、十分な準備が必要だと痛感しています。
収入以外のリアル
開業して感じたのは、売上以外にも多くの「現実」があることです。
- 最初の受任は人脈(同業の紹介)からだった
- ホームページをワードプレスで自作したが、営業電話以外はほとんど反応なし(これは想定どおり)
「ホームページを作れば依頼が来る」というのは幻想で、やはり人脈や紹介が初期の仕事につながりやすいと実感しています。
私が工夫したこと
まだ成果が表に出ていない部分も多いですが、次につなげるために意識している工夫があります。
- 集客面:ブログで継続的に情報発信。SEO効果はすぐには出ないが、将来のために積み重ねている
- 学習面:建設業許可や農地転用の知識を深掘り。書籍や講座など、必要な学習にはお金を惜しまない
- 経費管理:マネーフォワードを活用。開業費を正しく処理して、後々の節税につなげている
まとめ
開業1年目の売上は「ゼロが続くのは当たり前」と考えていた方が気持ちが楽です。実際に私も、3ヶ月目でようやく9万円という状況です。ただし、これは「準備期間」だと割り切れば前向きに取り組めます。
行政書士の開業は、最初から稼ぐことを目指すよりも「基盤づくりの年」として考えるのが現実的だと感じています。十分な生活防衛資金を確保し、学びや発信を続け、少しずつ信頼を積み重ねる。これが2年目以降の飛躍につながるのではないでしょうか。
今後も開業1年目のリアルについてできるだけ情報発信していきます。






