こんにちは。行政書士として開業準備中の堀 晋一郎です。
今回は、これから行政書士を目指す方に向けて、「職印(しょくいん)」について、私自身の経験を交えてご紹介します。
行政書士にとっての職印とは?
行政書士の「職印」は、業務上使う正式な印鑑です。契約書類への押印や、官公署への提出書類など、日常業務に欠かせないツールとなります。
実はこの職印、行政書士法施行規則 第81条で以下のように定められています。
行政書士が業務上使用する職印は、別記様式第一に準じて調製しなければならない。
つまり、自由にデザインできるわけではなく、**「行政書士(氏名)之印」**という形式を守る必要があります。
私が希望する職印仕様(行政書士会にも確認済)
- 印影内容:「行政書士 堀 晋一郎之印」(縦書き)
- 印面サイズ:直径18.0mm(※行政書士会確認済。15.0mmが基本ですが、18.0mmまでは可とのこと。)
- 書体:篆書体(てんしょたい)予定
- 形状:丸型(角形も可)
- 印鑑枠:標準的な丸枠
- ケース:牛革ケース(標準仕様)
私の場合、知り合いの印房さんに依頼する予定です。
職印の材質はどう選ぶ?―7つの印材を比較!
🔸① 柘(つげ)/アグニ/楓(かえで)【木材系】
印材 | 特徴 | 耐久性 | 概算金額 |
---|---|---|---|
柘 | 黄色い木材。定番・安価。 | 約5~10年 | ¥20,000 |
アグニ | 赤みのある木。圧縮強化加工。 | 約5~10年 | ¥20,000 |
楓 | 茶色。靭やかで耐久性も高い。 | 約5~10年 | ¥20,000 |
👉 私はこの中から楓を選ぼうと思います。事務所のイメージと相性がよく、費用も約2万円と手頃です。
🔸② 黒水牛/牛角【動物系】
印材 | 特徴 | 耐久性 | 概算金額 |
---|---|---|---|
黒水牛 | 真っ黒な見た目。定番で人気。 | 約20年 | ¥30,000 |
牛角 | 飴色の印材。やや高価。 | 約20年 | ¥50,000 |
🔸③ 象牙【高級印材】
- 彫刻精度が高く、捺印も美しい。
- 耐久性:50~100年
- 金額:¥100,000
- 国内での流通は合法(業者が許可を取得していれば問題なし)
🔸④ チタン/カーボン【新素材系】
印材 | 特徴 | 耐久性 | 概算金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|
チタン | 半永久。金属素材で重厚感あり。 | 半永久 | ¥50,000 | 天丸形状不可 |
カーボン | 軽くて黒光りする現代的素材。 | 半永久 | ¥60,000 | 丸棒形状のみ |
注文のタイミングと発注先について
- 注文時期:行政書士登録後に注文するのが一般的です(登録時に印鑑提出が必要なため)
- 発注先:
- 各県の行政書士会が斡旋してくれる場合もあります
- 私のように信頼できる印房に直接依頼するのも安心です
職印選びは、開業に向けた“気持ちのスイッチ”にもなる
私の場合、職印の検討を始めたことで
「いよいよ開業するんだな」という前向きな気持ちが湧いてきました。
「堀 晋一郎之印」という印影が、名刺よりもずっと自分の名前を背負っている感覚――
それは、行政書士としての責任感や誇りにもつながります。
まとめ:職印は「実用」と「想い」を込めて選ぼう
これから行政書士を目指す皆さんにとって、職印選びは小さなようで大きな節目です。
- 用途に応じた耐久性とデザインを意識する
- 登録基準(「行政書士〇〇之印」)をしっかり押さえる
- 自分らしい一本を選ぶことで、気持ちも引き締まる
ぜひあなたも、自分にとっての“相棒”となる一本を見つけてくださいね。