行政書士として開業して3ヶ月目に入りました。
これまで「建設業許可業務」を主軸に準備を進めてきましたが、意外にも最初にいただいた案件もその次の案件も「農地転用」でした。今回は、そのリアルな体験をまとめます。
農地転用との出会い
先輩行政書士から声をかけていただいたのが「農地転用業務」。
想定外ではありましたが、ありがたいお話です。ここはサポート役であれ、真摯に、一生懸命取り組まなければなりません。
農地転用とは?
農地転用とは、農地法に基づき、農地(田や畑)を耕作以外の用途に使いたいときに必要となる制度です。
農地は国民の食糧自給率を支える重要な資源であり、転用にはあらかじめ農業委員会への相談と許可が必要になります。
ただし、これは単なる農地法だけの話ではなく、都市計画法・建築基準法などの他法令とも関わってきます。
さらに、登記簿や公図の取得・確認、行政庁が指定する書類の把握、クライアントの希望と要件の調整など、幅広い知識と実務が求められます。
案件で奔走
直近では、市街化調整区域の農地に個人住宅を建てたい施主さんからのご相談がありました。土地家屋調査士からのご紹介で、私たち行政書士の任務は農地転用の許可申請書類作成です。
農地転用の許可申請は行政庁によりますが、受付は基本的に月1回。締切を逃せば次は1ヶ月先となり、施主さんやハウスメーカーさんの着工予定が大きく遅れることになります。
今回は締切直前というタイトな状況。
地元区長さんや農業委員さんへの事前説明、隣接地権者への説明と同意書のサイン集めなど、慣れない土地を奔走しました。
先輩行政書士の動きをしっかりと観察しつつ、こういう段取りで仕事を進めていくのかと学び、なんとか許可申請書の提出段階にまでこぎつけることができました。
冷や汗をかきながら成長
正直なところ、冷や汗をかき、今後ほんとにやっていけるのかと不安を感じる瞬間もありました。
しかしきっと、こういう経験を重ねながら少しずつ行政書士の仕事に慣れていくのだと思います。
不思議なもので、「農地転用」という分野に深く携わっていくうちに、「もしかすると自分は農地転用をメインとする行政書士になるのかもしれない」と思うようにもなりました。
頑張った自分へのご褒美
なんとか案件に見通しがついた今日。
頑張った自分へのご褒美に、妻と一緒に家でうまい酒を飲もうと思います。
まとめ
開業3ヶ月目は、想定外だった農地転用案件に取り組む日々です。
農地法だけでなく都市計画法や建築基準法との関係、現場での調整、行政庁の締切との戦い。
緊張感の中での経験は、今後の行政書士人生の大きな財産になると感じています。






