建設業許可ガイド

その申請、大丈夫ですか?虚偽相談に行政書士が「NO」と言う理由

熊本で建設業許可を代行する行政書士の説明

🏗 はじめに

「なんとか許可を取りたいんです。工事実績が足りない分は何とかなりませんか?細かいことは黙っておいてもらえませんか?」
こうしたギリギリの相談を持ちかけたい場面もあると思います。

しかし、行政書士としては絶対に応じることのできない一線があります。
今回は、なぜ虚偽相談に加担しないのか、行政書士としての立場からお話しします。


❗「許可がほしい」気持ちはわかる。でも…

事業者にとって「建設業許可」は信頼の証。
許可を得ることで、仕事の幅を広げ、売上を安定させたい。

だからこそ、どうにかして許可を取りたいという気持ちも理解できます。
しかし、それでも「嘘」は許されません。


⚖ 行政書士の使命は“正しい道”を示すこと

行政書士は、単なる「書類屋さん」ではありません。
法令に基づき、公正・誠実に業務を行う国家資格者です。

✅ 「相談者のためなら、どんなことでも…」は危険な思想です。
虚偽の書類を提出すれば、それは事業者だけでなく、行政書士自身も処分対象になります。


💥 虚偽申請に加担するリスクとは?

  • 業務停止処分や登録取消(=事実上の廃業)
  • 損害賠償請求
  • 刑事責任(虚偽公文書作成等)

➡ 「この1件だけ」「10万円の報酬」でも、自分のキャリアすべてを台無しにする可能性があるのです。

🚨 「1杯だけなら大丈夫」――飲酒運転と同じ考えです。

事業者にとっても、虚偽申請の発覚で失う信用を取り戻すことは容易ではありません。
家族や従業員、取引先を不幸にしないためにも、虚偽申請は絶対に避けるべきです。


🧭 「うちは虚偽申請は一切やりません」

  • 申し訳ありませんが、虚偽にあたる可能性があるご依頼は対応しておりません。
  • 正しい申請でなければ、いつか発覚して御社の信頼を失います。それはお互いにとって不幸です。
  • 私どもも「行政書士業を継続させること」が最優先です。

➡ むしろ、こういう行政書士の方が信頼に値するのではないでしょうか。


✍ ご協力をお願いすることがあります…

どうしても違和感がある場合は、次のような対応をお願いすることがあります。

  • 誓約書の提出:「提出資料に虚偽は一切ありません」という確認書面
  • 要件を満たす方向での支援提案:「今は難しいですが、将来的に許可が取れる体制を一緒に整えていきましょう」

✨まとめ

  • 虚偽申請は「行政」「依頼者」「行政書士」全てを不幸にします
  • 売上が不安定でも、ルールは守るべき
  • 事業者の信用こそ最大の財産
  • 困った時ほど「正道」が最も強い

📌 法律に基づいた、まっとうな手続きこそが一番の近道です。

「これって大丈夫?」と感じたら、まずは正直にご相談ください。