こんにちは。行政書士としての開業準備を進めている堀です。
今回は、行政書士として必ず知っておくべき「賠償責任保険」についてお話します。
「そもそも保険なんて必要なの?」「どこまで補償してくれるの?」
そんな疑問を持っている方に、私が実際に加入を決めた理由とその背景をお伝えします。
■ 行政書士にも「損害賠償リスク」がある
行政書士は、お客様の大切な許認可手続きを扱う職業です。
私が取り扱おうとする建設業許可では、以下のようなリスクが常に存在します。
- 更新期限をうっかり過ぎてしまった
- 入札参加資格の申請漏れがあった
- 必要書類に不備があったために許可が下りなかった
このようなミスが原因で、依頼者が入札に参加できなかったり、事業に支障をきたした場合、損害賠償請求を受ける可能性があります。
特に、法人の建設業者が相手だと、損害額は数百万〜数千万円に及ぶことも。
■ 賠償責任保険とは?行政書士専用の制度があります
行政書士のための「賠償責任保険」は、日本行政書士会連合会が契約者となり、全国の行政書士会の会員が加入できる団体契約制度です。
私が加入したのは、「全行団」取扱いの保険です。
この保険では、
- 万一、ミスや過失で損害を与えてしまった場合の損害賠償費用
- 訴訟対応などにかかる弁護士費用・諸費用
などを補償してくれます。
自分のためでもあり、お客様のためでもある。そう思って、私は迷わず加入しました。
■ 保険に加入することで得られる安心感
実務を始めていく上で、「絶対にミスはするまい」という思いはあっても、人間ですから何があるか分かりません。
特に開業初期は、業務フローも固まっておらず、
- 書類の提出期限
- 顧客への進捗報告
- 複数案件の同時管理
など、注意すべきポイントが山ほどあります。
だからこそ、「万一のリスク」に備えることは、自分と家族、そしてお客様を守る行動だと私は思っています。
■ 賠償保険に加入したタイミング
私は、行政書士登録と同時に加入手続きを行いました。
私の場合は、2024年度契約(満期日2025年10月1日)への中途加入という形で、2025年6月中旬に申し込みを行い、7月1日より保険適用となりました。なお、中途加入の場合、年間保険料は月割りで設定されます。
登録後すぐに加入すれば、申し込み翌月から補償がスタートするので早めの申し込みがおすすめです。
■ 年間保険料(※一例:私の場合)
- 年間保険料:17,500円(1名分)
- 補償対象:業務中の過失による損害賠償責任
- 補償金額:1請求あたり 最大5,000万円(保険期間中 最大1.5億円)
- 免責金額:1請求あたり 10万円
- 弁護士費用・訴訟費用も一部補償対象
※補償内容や条件は年度によって変動があるため、最新のパンフレットをご確認ください。
■ まとめ|「備え」があるから、自信を持って開業できる
行政書士は、書類作成だけでなく、顧客のビジネスの根幹を支える責任ある仕事です。
だからこそ、自分の過失で相手に損害を与えてしまったときに備えておくことは、信頼関係の維持にもつながります。
「自分は大丈夫」と思っていても、万一に備えるのがプロ。
行政書士としての第一歩を、安心して踏み出すための準備として、ぜひ保険加入を検討してみてください。