🏗 はじめに
建設業許可を取得するためには、いくつかの基準を満たす必要があります。
その基準を一言で言えば「ヒト・モノ・カネ」。でも、実はこの3つ、行政の審査の中で重みが違います。
今回は、建設業許可の審査の考え方と、特に重視される「ヒト」要件のうち、経営業務管理責任者について詳しく紹介します。
✅ 建設業許可の3つの審査要素
建設業法第7条では、主に以下の3つの要素を基に審査が行われます。
要素 | 内容 | 審査の重み |
---|---|---|
ヒト | 経営業務管理責任者、専任技術者、役員の欠格事由 | ⭐⭐⭐⭐(最重視) |
モノ | 営業所の有無と実態(独立性、事務設備など) | ⭐⭐ |
カネ | 資本金や自己資本、預金残高など | ⭐⭐ |
特に「ヒト」要素(経営や技術の責任者)は許可の核心です。
👤 ヒト|経営業務の管理責任者とは?
経営業務管理責任者(通称:経管)は、建設業の経験がある経営者または役員のことです。
✅ 要件の例:
- 建設業において通算5年以上の経営経験(法人役員や個人事業主として)
- 異なる会社(A社→B社→個人)での経験の合算も可能
✅ 証明の仕方:
- 役員の登記事項証明書(在任期間を証明)
- 工事の契約書、注文書+請書、入金履歴(通帳など)
📝 よくある誤解:
「法人として5年以上の実績が必要?」
→ いいえ!必要なのは法人の年数ではなく、ヒトの経験です。
➡ たとえ設立1年目の会社でも、経管を満たす人を役員に迎えれば許可可能です。
🤔 経営経験は建設業でないとダメ?
「小売業や飲食店で5年社長やってたけど、それじゃダメなの?」という疑問が湧きます。
結論としては、建設業での経営経験でないとダメです。
行政の考え方:
- 建設業は他業種と違って、売上のタイミングが不安定
- 請負契約、下請け管理、資金繰りなどが難しく、専門的な経営経験が必要
➡ つまり、建設業の経営経験がある人=発注者から見て「安心して任せられる」人材なのです。
✨まとめ
- 建設業許可の審査は「ヒト・モノ・カネ」の3つ
- 特に重視されるのはヒト(経管・専技)の経験と証明
- モノ・カネの要件は比較的ハードルが低い
- 許可を目指すなら、まずは「ヒト」の要件チェックから!